朝鮮学校無償化除外訴訟 第二審


朝鮮学校側が逆転敗訴=国の処分「違法と言えず」―高校無償化除外訴訟・大阪高

9/27(木) 15:13

国が朝鮮学校を高校授業料無償化の対象から除外したのは差別で違法として、大阪朝鮮高級学校大阪府東大阪市)を運営する学校法人大阪朝鮮学園が国に処分取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決が27日、大阪高裁であった。

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 高橋譲裁判長は国の処分を「違法とは言えない」と述べ、学園側の訴えを認めた一審大阪地裁判決を取り消し、請求を退けた。学園側は上告する方針。


朝鮮学校無償化除外、2審は適法「総連が介入」

9/27(木) 15:38配信
読売新聞

朝鮮学校が高校授業料無償化の対象から除外され、平等に教育を受ける権利を侵害されたとして、学校法人「大阪朝鮮学園」が国に処分取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は27日、国の処分は適法と判断した。高橋譲裁判長は「在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)から教育の自主性をゆがめる不当な支配を受けている疑いがある」と述べ、国に朝鮮学校の授業料無償化を命じた1審・大阪地裁判決を取り消した。原告側は上告する方針。

 同種訴訟は全国で5件あり、高裁判決は初めて。うち4件で1審判決があり、大阪地裁を除く広島、東京、名古屋の3地裁は朝鮮学校側の請求を退けた。

 2010年4月に高校授業料無償化法が施行され、公立高は無償になり、公立高以外の学校には国の就学支援金(1人当たり原則年11万8800円)を支給。文部科学相の審査を受けて指定されれば、外国人学校も対象となった。大阪朝鮮高級学校大阪府東大阪市)を運営する学園は10年11月に申請したが、審査は進まず、文科省は13年2月、朝鮮総連の強い影響下にあると疑われることなどを理由に同校を含む全国の10校を除外した。

 教育基本法は、特定の勢力が教育を不当に支配することを禁じており、裁判では、朝鮮学校朝鮮総連の強い支配下にあるかどうかが最大の争点になった。

 高橋裁判長は、▽朝鮮総連傘下の出版社が発行し、北朝鮮の指導者を礼賛する教科書が使われている▽朝鮮総連が学校に財政的支援をしている▽幹部レベルでの人事交流がある――ことなどを挙げ、「教育の目的を達するために必要な限度を超えて朝鮮総連の介入を受けている」と指摘。朝鮮学校で就学支援金の管理が適正に行われない恐れがあることにも言及した。

 また、無償化の対象とするかどうかは教育行政に精通する文科相の裁量だとし、「教育基本法が禁じる不当な支配を受けている疑いがある以上、朝鮮学校を対象から除外した国の判断は不合理ではなく、裁量権の乱用もない」と結論付けた。

 昨年7月の1審判決は、「教育内容などで朝鮮総連の一定の関与は認められるが、学校は運営の自主性を失っていない」と判断していた。

 判決後、原告側は大阪市内で記者会見。大阪朝鮮学園の玄(ヒョン)英昭(ヨンソ)理事長は「民族教育の権利を否定する不当な差別。我慢できない」と話した。卒業生で大学院生の申(シン)泰革(テヒョク)さん(26)も「自らのルーツを否定せずに学べる数少ない場所。悔しさでいっぱい」と語った。

 文科省高校修学支援室は「他の地裁の判決と同様に、国の主張が認められたと受け止めている」とコメントした。

  同種訴訟は全国5高・地裁で係争中で二審判決は初めて。広島、東京、名古屋の3地裁は原告の請求を退け、福岡地裁小倉支部は来年3月に判決が予定されている。

朝鮮学校側が逆転敗訴 大阪高裁、無償化を認めず

9/27(木) 15:47配信

 大阪朝鮮高級学校大阪府東大阪市)を高校授業料無償化制度の対象から除外した国の処分の是非が問われた訴訟の控訴審判決が27日、大阪高裁であった。高橋譲裁判長は、国の処分を違法と判断した一審・大阪地裁判決を取り消し、学校側の訴えを退けた。

 朝鮮学校の無償化除外をめぐっては、大阪、東京、名古屋、広島、福岡の朝鮮学校の学校法人や生徒らが提訴しているが、高裁レベルの判断は初めて。東京、名古屋、広島の各地裁は「除外は適法」とし、学校側が控訴している。

 この日の高裁判決は朝鮮総連朝鮮学校について、幹部レベルでの人事交流があることや総連傘下の出版社が発行する教科書を使用していることなどを挙げ、教育の自主性をゆがめるような「不当な支配」を受けている疑いがあると指摘。無償化の要件となる「適正な学校運営」がなされているとはいえず、国の処分は違法ではないと結論づけた。

 昨年7月の一審判決は、大阪朝鮮高級学校(生徒数257人)を除外した理由を「朝鮮総連による不当な支配を受け、適正な運営がなされていない」などとした国側の主張について、「政治的意見に基づいており、教育の機会均等の確保をうたった無償化法の趣旨に反している」と判断。処分を取り消し、国に無償化の義務づけを命じていた。

 高校無償化法は民主党政権下の2010年4月に施行された。アメリカンスクール中華学校韓国学校などは無償化の対象となっている。

朝鮮学校訴訟 自治体の補助金も相次ぎ見直し

9/27(木) 18:06配信

高校授業料無償化制度は民主党政権だった平成22年4月にスタートした。朝鮮学校への導入をめぐっては、導入直前に、中井洽(ひろし)拉致担当相(当時)が川端達夫文部科学相(同)に朝鮮学校の除外を要請。同年11月には、北朝鮮が韓国・延坪(ヨンピョン)島を砲撃し、菅直人首相(同)が朝鮮学校が無償化の対象となるかどうかの審査そのものの凍結を指示した。

 その後、自公政権が発足。下村博文文科相(同)は24年12月、朝鮮学校を無償化の対象としない方針を表明し、翌年2月に文科省が省令を改正し、朝鮮学校を対象から外した。

 こうした中、独自の施策として朝鮮学校補助金を支給してきた自治体でも、見直しの動きが相次いだ。

 文科省によると、朝鮮学校(幼稚園~高校)に補助金を支給した都道府県は、19年度は28自治体(計約6億円)だったが、28年度は14自治体(約1億2千万円)と大きく減少した。

 学校法人「大阪朝鮮学園」(大阪市)に補助を実施してきた大阪府では、橋下徹知事時代の22年、在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)と一線を画すことや、北朝鮮指導者の肖像画を撤去することなどの交付要件の順守を、学園側に要請。23年度分は要件を満たしていないとして不支給を決め、大阪市も同調した。

 学園側は、この大阪府・市の不支給決定の取り消しを求める訴訟も24年に起こし、1、2審とも敗訴したため上告中。このほか、東京都や千葉県などが補助金を打ち切っている。