韓国のGDPが10年来の大幅減


サムスン電子1~3月期、営業利益60%減 競争激化受け
2019/04/30 13:45

【AFP=時事】韓国の電機大手サムスン電子Samsung Electronics)が30日に発表した2019年1~3月期の決算報告によると、営業利益は6兆2000億ウォン(約6000億円)で前年同期比60.2%減少した。半導体市場の軟化と他社との競争激化が影響した。

売上高は、52兆4000億ウォン(約5兆210億円)で同13.5%減。純利益は56.9%減の5兆400億ウォン(約4830億円)で、2016年第3四半期以来最低だった。

 韓国は今月初め、第5世代(5G)移動通信網の携帯電話向けサービスを世界で初めて全国規模で開始。これに続いてサムスンは、最上位機種となる5G対応のスマートフォン「S10」を発売した。

一方、先週は発売を予定していた折り畳み式スマートフォンで、レビュー用端末の画面が利用開始後数日で破損したという報告が複数寄せられ、サムスンは発売延期を決定した。


韓国のGDPが10年来の大幅減に・・・
「これは意外だった」=中国メディア
2019/04/30 22:12

 韓国銀行(中央銀行)が25日に発表した2019年第1四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%減だった。中国メディアの台海網は27日、韓国のGDPが10年来の大幅減になったことは意外だと伝える記事を掲載した。
 韓国のGDPは、2018年第4四半期には1%増となっていたが、2019年第1四半期はマイナスに転じた。予想では0.3%増と言われていただけに予想外の減少となったと言えるだろう。そしてこれは、3.3%減を記録した2008年第4四半期以来の落ち込みで、過去10年で最大のマイナス成長となった。
 これには様々な原因が考えられるという。韓国銀行の関係者は、投資が低迷したことを要因として指摘。設備投資は前期から10.8%減少している。特に建設投資は、財政支出による第4四半期の伸びを維持することができなかったことと、半導体部門の低迷で民間設備投資が予想以上に減少したのが大きかったという。
 また、輸出の低迷も指摘されており、2.6%減となった。記事は、輸出は韓国のGDPの約半分を占めているにも関わらず、5カ月連続で減少していると伝えた。また、半導体市場の低迷でサムスンなどの企業は大きな影響を受けるだろうとも伝えている。
 さらに記事は、韓国銀行が2019年の成長率見通しを2.5%に下方修正したことも紹介。韓国銀行はこの主な理由としてやはり輸出、特に半導体の輸出減少と投資の減少にあるとしているが、今年後半からは改善する見通しだとしている。
 韓国のGDPの大幅減は「意外」と受け止められているが、現在の韓国政府の経済政策は事実上失敗しているとの専門家の意見もある。この先、韓国政府がどんな経済政策を打ち出すのか注目されるところだ。(編集担当:村山健二)


韓国経済“総崩れ”GDPはリーマン・ショック以降最低に!
 日本企業に救いを求めるも…
2019.4.28


韓国経済の失速に歯止めがかからない。今年1~3月期の実質国内総生産(GDP、速報値)が前期比0・3%減とマイナス成長に転落、2008年のリーマン・ショック時以降で最低の水準となった。企業業績も総崩れで雇用も悪化が続く。この期に及んで日本政府や企業に救いを求める文在寅ムン・ジェイン)大統領だが、いわゆる「元徴用工訴訟」の異常判決など日本側の不信感は極まっており、取り返しはつかない。 
 マイナス成長は、設備投資が前期から10・8%減少し、輸出が2・6%減となったことが主な要因だ。聯合ニュースは、韓国銀行(中央銀行)関係者の話として、「半導体市場の不振、現代(ヒュンダイ)自動車の労使協約遅延に伴う供給支障も影響を与えた」と報じた。
 この経済失速を「文政権の通信簿のようなもの。5段階評価でいうと『2』ぐらいだろう」と語るのは、韓国情勢に詳しいジャーナリストの室谷克実氏。
 落第点を取った背景について「文政権のアンチ自由化政策によって企業家たちの心理が萎縮している現状を反映している。半導体の不調など外部要因もなくはないが、やはり国内の要因が大きい。景気の先行きを反映する設備投資も低調だ」と分析する。
 リーマン・ショックが直撃した08年10~12月期(3・3%減)以降で最低の数字となったが、今回は世界的な金融危機は起きていない。それだけに、文政権が直面している事態はより深刻ともいえる。

にもかかわらず、朝鮮日報によると、韓国大統領府(青瓦台)の尹道漢(ユン・ドハン)国民疎通首席秘書官は「外部の経済的要因が最大の原因として挙げられるのではないか」と経済失政を認めようとしない。それどころか、青瓦台に「良い指標を周知するためのタスクフォース」を設置するというから、成績を上げようとせずに、通信簿の項目を変えようとしているようなものだ。
 企業業績も低調だ。半導体大手、SKハイニックスの1~3月期の連結業績は、営業利益が前年同期比68%減だった。最大手のサムスン電子も営業利益が1~3月期の営業利益が60%減と、韓国経済の牽引役となるべきハイテク業界が大幅減益ショックに見舞われた。鉄鋼大手ポスコも1~3月期の営業利益が19%減となっている。
 大手企業の変調は韓国国内の雇用に一段の打撃となっている。サムスンに次ぐ電機大手のLG電子がスマートフォンの韓国国内での生産を終了し、生産拠点をベトナムに移すと報じられた。
 ハイテクと並ぶ主力の自動車産業も厳しい。韓国統計庁によると、昨年10月時点の自動車・トレーラー製造業の就業者数は49万6000人と前年の同時期から4万1000人減った。現在の方式で集計し始めて以降初めての減少とされ、韓国メディアは「過去最悪」と報じた。
 国内投資が落ち込むなか、外国からの投資を求めるのは自然の流れだが、ここで文政権の「反日」政策など外交の失敗が自らの足を引っ張っている。

文氏は先月28日、大統領就任後初めて、日系を含む外資系企業の経営者を招いた懇談会を開いた。日本企業関係者には「経済的な交流と政治は別に捉えるべきだ」と述べて韓国への投資を訴えたという。
 だが、韓国がいわゆる「元徴用工」の訴訟で日本企業にとって理不尽な判決を次々と出すなど、日本企業には韓国進出のリスクが身にしみている。前出の室谷氏は、「懇談会というよりも演説会のようなもので、大統領自身、経済が『堅調』という認識を変えていない。冷え込んでいるのは日韓の外交関係だけではなく、諸外国も韓国を良く思っていないのが実情で、日本を含め、積極的に投資に打って出るとは考えにくい」と悲観的だ。
 今月23日の日韓外務省局長協議では、韓国の金容吉(キム・ヨンギル)東北アジア局長が、6月に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会合に合わせ、安倍晋三首相と文大統領の首脳会談を提案。しかし、日本側は「首脳会合の議長を務める首相の時間的余裕は限られている」と消極的な姿勢を示した。
 韓国側には、経済の冷え込みを受け、早期に日韓関係を正常化すべきだとする経済界の意向があるようだが、元徴用工訴訟問題に加え、日本産食品の禁輸措置を続けるままで日本が受けるわけもない。
 韓国ギャラップ社が26日発表した文大統領の支持率は前週比4ポイント下落の44%、不支持率は5ポイント上昇の47%となった。
 「GDPの結果が、文政権にとってマイナスに働いていることは間違いない」と室谷氏。韓国経済も文政権も、浮揚する材料が見当たらない。

(朝鮮日報日本語版) 【社説】韓国だけがマイナス成長、企業は海外脱出

4/29(月) 8:31配信
朝鮮日報日本語版
 韓国経済の今年1-3月期の成長率がマイナス0.3%に陥った衝撃が走る中、サムスン、LGなど韓国を代表する企業の売上高や利益が市場予想を大きく下回る「ネガティブサプライズ」が相次いでいる。先週までに1-3月期決算を発表した上場企業67社の営業利益は前年同期を約41%下回った。通貨危機金融危機が起きたわけでもないのに企業業績が前年同期に比べ半減したことはなかった。野村証券などは今年の韓国経済の成長率予想を当初の2%台から1.8%に大きく引き下げた。1.8%は韓国銀行の予想値(2.5%)をはるかに下回り、今年の世界経済の成長率予測(3.3%)の半分にすぎない数字だ。

 韓国経済の不振がとりわけ目立つのは、韓国の輸出相手国1、2位である中国と米国が善戦しているからだ。先週末米国は1-3月期の成長率が市場予想(2.5%)を上回る3.2%(年率換算)を記録したと発表した。フェイスブックマイクロソフトなど米国を代表する企業も前年同期に比べ10-20%の増収、増益で、米国の株価を過去最高値に押し上げた。中国も成長率が5%台に低下するとの予想に反し、1-3月期は前年同期比6.4%の成長を達成した。米国と中国の成長が堅実な中、韓国だけがマイナス成長を記録したことは、政策失敗などの内部要因が大きかったことを示している。

 韓国経営学会、韓国経済学会、韓国政治学会など5学会は26日の討論会で、「現政権は過去の開発経済時代よりも市場への介入を強化している」「最低賃金引き上げ、労働時間短縮などがむしろ弱者を苦しめている」として、政策転換を求めた。財界と学界では「このままではこれまで経験したことがないような危機が訪れかねない」との不安が高まっている。

 実際にそうした懸念が現実になる兆しが至る所に見られる。まず企業の投資が不自然に激減し、韓国企業の海外脱出が目立つ。1-3月の設備投資は前四半期に比べ10%以上減少し、過去21年で最悪を記録した。一方、昨年の企業による海外直接投資は55兆ウォンで、統計開始以来で最高だった。現政権の企業に敵対的な政策、世界最高水準の人件費負担、強硬な労組の横暴、行き過ぎた規制と税金などに耐えられず、国外に活路を見いだす企業が増えているのだ。企業が流出すれば雇用もなくなり、産業が崩壊し、財政も底をつき、福祉も立ち行かなくなる。危機を知らせる警告灯があちこちで点滅しているが、現政権は「外部要因のせいだ」と言い続け、税金ばらまきだけに没頭している。経済が崩壊しても、選挙にさえ勝てばよいという計算があるのだろうか。