経産省 韓国のやり口を憤る
経産省、韓国のやり取り公表に憤り
輸出管理強化、会談要求拒む
韓国産業通商資源省の李浩鉉(イ・ホヒョン)貿易政策官は19日の記者会見で、日本政府による対韓輸出管理の厳格化をめぐり、局長級による協議を24日までに開催するよう日本側に訴えた。これに対し、経済産業省の岩松潤貿易管理課長は19日、会見し「国内の運用見直しで、協議する性質のものではない」として拒否する考えを改めて示した。今後のやり取りについては、「事務レベルでメールを中心に続ける」と述べた。
岩松氏は、李氏が会見で、12日の事務レベル会合で韓国側が「原状の回復と規制強化の撤回要請を求めた」と改めて主張したことを批判。
「発言はなかった」と強調したうえで、「本来、やり取りは安全保障上の貿易管理にかかわるもので非公表。誤った情報を含めて公表することに憤りを感じる」と述べた。その上で、こうした状況が続いていることについて「(両国の関係が7月以降)悪化している」と発言した。
日韓協議についても、「事前合意なく、2国間のやり取りが公開される状況が改善されない限り、信頼関係に基づいた政策対話の開催は難しい」とした。2国間対話を3月以降に開くことで合意していたと李氏が説明したことに対して岩松氏は、「昨年12月に、(韓国側が)2019年3月以降でないと開催できない、と一方的に伝えてきただけで合意した事実はない」と断言した。
李氏は、日本が兵器拡散の恐れがないとして輸出手続き簡略化などの優遇措置を設ける「ホワイト国」指定から韓国を外すことは「両国経済のみならず、世界の供給網にも甚大な影響を及ぼす」とも強調。これに対し、岩松氏は「民生用途であるならば許可する。影響するとは考えていない」と否定した。(飯田耕司、ソウル 名村隆寛)