東電 賠償金ビジネス事件 総額8億円を詐取した手口
東電賠償金ビジネス事件 総額8億円を詐取した手口とは
小手川太朗 2019年6月25日08時00分
朝日新聞digital
原発事故による賠償金を東京電力からだまし取ったとして、男女5人が逮捕される事件があり、これまでに立件された詐取額は8億4200万円に上る。このグループは金に困った会社を見つけて賠償金の請求を持ちかけ、手数料を受け取る「賠償金ビジネス」を繰り広げており、福島県警は少なくとも30社が不正請求した疑いがあるとみて調べている。
09~11年度の決算書の写しを手渡すと、10月初旬、黒田容疑者から「賠償金が出る決定を受けた。金額は約5千万円」と連絡があり、間もなく東電から約5千万円が振り込まれた。黒田容疑者はその日のうちに会社を訪れ、男性が手数料として約1500万円を手渡すと、紙袋に入れて帰って行った。その後も黒田容疑者を通じて3回にわたり、賠償金を請求。子会社も含め、計1億8千万円を受け取った。支払った手数料は計5400万円に上ったという。
だが17年12月、事態は急転…