“和牛受精卵持ち出し”2人逮捕


“和牛受精卵持ち出し”2人逮捕


輸出が認められていない和牛の受精卵などを中国に不正に持ち出そうとしたとして、警察は、大阪の焼き肉店の経営者らを家畜伝染病予防法違反の疑いで逮捕しました。

逮捕されたのは大阪・八尾市で焼き肉店を経営する前田裕介容疑者(51)と、知人の小倉利紀容疑者(64)です。
警察によりますと小倉容疑者は、去年7月、凍結保存され、ストロー状の容器で数百本分の和牛の受精卵と精液をフェリーで中国の上海に持ち込もうとしましたが、現地の税関を通過できず、帰国したあと没収されました。
農林水産省の告発を受けて警察が捜査したところ、前田容疑者が持ち出しを依頼していたことがわかったということで、警察は、検疫を受けずに輸出しようとした家畜伝染病予防法違反などの疑いで2人を逮捕しました。
受精卵などは徳島県畜産農家から入手したとみられ、この農家は、NHKの取材に対し、「去年2月、受精卵などが欲しいと電話があり、その後、見知らぬ男性が訪ねてきて、代金を受け取った」と話しました。
肉質に優れた和牛は海外でも人気が高く、中国では、受精卵などを欲しがる業者もいるということで、警察は、誰に引き渡そうとしていたかなど解明を進めることにしています。